29. どこでもハーバード — WebサービスとPIN System

 ハーバード大学には、図書館に限らず、さまざまなWebサービス・Webコンテンツがあります。それらサイトへのアクセスを個々のIDとパスワードで管理しているのが、Harvard University PIN Systemです。

 Harvard University PIN System
 http://www.pin.harvard.edu/

 かつて7月の記事(7. Harvard Depository)でも少しご紹介しましたが、例えば郊外書庫にある図書を注文したり、自分がいま借りている本を確認したりというときには、蔵書検索システムであるHOLLISから「MyHOLLIS」にログインします。

 fig1:蔵書検索システム HOLLIS
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 HOLLISからログインするために「MyAccount/Renew」のリンクをクリックすると、画面はいったんPIN Systemの画面にジャンプします。

 fig2:PIN Systemログイン画面
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 この画面が現れたら、自分のIDとパスワードを入力します。このログインシステムは学内のほぼすべてのWebサービスに共通のものです。どのサービスでいつログインするときにでも、いったんこのPIN Systemの認証を通過することになります。
 また、IDは身分証番号(学生証・職員証番号)と同じもの。パスワードは身分証の発行と同時に手続きが行なわれます。
 正しいIDとパスワードが入力されると、いったん次のような画面が表示されます。

 fig3:ログイン成功画面
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 fig4:ログイン後は、もとのサービス画面に戻る
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 ログインが成功した後は、MyHOLLISならMyHOLLISのサービス画面に戻ります。

 このPIN Systemによる認証手続きは、学内のほぼすべてのWebサービスに共通して用いられています。

 fig5:MyHarvard
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 fig6:コース・ウェブサイト
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 fig7:HARVIE (職員用の人事給与情報などを取り扱うサイト)
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 fig8:学内ライブラリアン専用の業務情報サイト
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 fig9:大学で契約しているデータベース・電子ジャーナル類
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 大学で契約しているデータベース・電子ジャーナルへアクセスするときにも、このPIN Systemによる認証を受けます。この認証画面は大学外のネットワークからもアクセス可能ですので、ハーバード大学の構成員であれば、自宅や海外からでも変わらず契約データベース・電子ジャーナルを利用することができます。

 学生生活にもっとも密着したサービスが「Crimson Cash」と呼ばれるサービスです。これは学生・職員各自が自分の身分証番号をアカウントとして口座を持ち、現金やクレジットカードでその口座にあらかじめ入金しておいて、学内のカフェ・売店などで身分証を用いて支払いをする、というサービスです。

 Crimson Cash
 http://www.cash.harvard.edu/

 fig10:Crimson Cashにログイン後の画面
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 このCrimson Cashは学内各図書館でのコピー料金、プリントアウト料金の支払い、ときには図書返却を延滞したときの罰金の支払いにも使われます。