今日の「CA読み」メモ・夏の誓文払い: 地域映像、舞台演劇のアーカイブ、江北図書館、文化財データリポジトリ・文化財オンラインライブラリー 他
・E2661 – 豊かなコミュニティのための公共図書館サービス(米国)
https://current.ndl.go.jp/e2661
「報告書では特に、40.8%の図書館が非公式ながらも行っている「食料不安の改善」に向けたサービス(E2602参照)について言及している。フードバンク等の地域団体と提携し、図書館を拠点に無料の食事キットを配布する取組等を紹介している」
・E2663 – 第88回IFLA年次大会目録分科会<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2663
「現存の生成AIを目録作成に転用するのではなく、目録作成に特化させたAIツールを開発するのが望ましい」
・E2665 – 「市民活動資料」所蔵3館による合同シンポジウム<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2665
「市民アーカイブ多摩は、市民が運営するアーカイブとして、資料を作る人・整理する人・使う人が集い、提案し、話し合いながら作っていく公共空間」
・E2667 – SPARC Japanセミナー2023<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2667
「SPARC Japanセミナー2023「即時OAに備えて:論文・データを「つかってもらう」ためのライセンス再入門」「当日の講演資料や動画はSPARC Japanのウェブサイトにて公開されているので、詳しくはそちらを参照されたい。」
・E2668 – ダブリンコアとメタデータの応用に関する国際会議(DCMI2023)
https://current.ndl.go.jp/e2668
「メタデータをシンプルに保つことの重要性…メタデータの項目を増やして過剰に詳細化するのではなく、リンクトデータによって、利用者が必要な時に必要なデータを参照できるかたち」
・E2669 – デジタル時代のオランダ国立図書館の挑戦<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2669
「図書館が社会的な価値を提供し続けていくには、一機関としての成功だけを考えるのではなく、連携して社会的な課題に取り組むことで、一機関では達成できない成果を実現」
・E2671 – 安全で包摂的な図書館サービス運営の実践ガイド(英国)
https://current.ndl.go.jp/e2671
「例えばコレクション管理の場合、公共図書館は利用者のニーズに対して価値判断をせず、多様な情報や意見、アイデアへの自由なアクセスを提供することが最も重要となる。そのため、時には過激とされるような主張が書かれた資料や時代遅れとされるような資料を提供することもある。それらの資料の扱いや、知的自由の保障という図書館の理念と資料を提供することによる地域社会への影響について、場合によっては地域の人々と共に協議し、決定しておくことが求められる。そしてその決定は文書化する必要がある」
・E2673 – ドーナツ・プロジェクト2023シンポジウム<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2673
「2023年12月13日、早稲田大学坪内博士記念演劇博物館主催により、シンポジウム「ドーナツ・プロジェクト2023―舞台芸術に携わる人のためのアーカイブガイドブックつくりました―」」
「米国演劇のアーカイブを支援する団体American Theatre Archive Project(ATAP)発行による演劇アーカイブのマニュアル“Preserving Theatrical Legacy”を2022年度に和訳し、本事業のウェブサイトで公開した。しかし、興行形態や創作過程が米国とは全く違う日本の舞台芸術業界のアーカイブ活動では、そのまま参照することは難しい。そのため2023年度には、日本の舞台芸術アーカイブに特化した手引書を作成した」
「これまで舞台芸術界では、一つの作品や公演に関する資料が多岐に渡るため、それらを残すことに注力してこなかった」
「舞台芸術に携わる人々が作品やその創作過程などを「残す」意識を持つように変化していく必要があること、そのためには本事業で作成したガイドブックや権利処理などの知識を提供する場が必要であること」
・E2676 – 「鳥取県立鳥取西高等学校デジタルコレクション」の公開
https://current.ndl.go.jp/e2676
・E2682 – いしかわデジタルアーカイブ講座&ディスカッション<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2682
「にいがたMALUI連携・地域データベース」「新潟大学が地域の個人や組織と連携して発掘した映像メディアをアーカイブした「地域映像アーカイブ」」
「デジタル化によりこのような映像資料などが実は膨大に存在することが顕在化し、地域資料の活用の在り方が変わっていくのではないか」
・E2684 – 脚本アーカイブズシンポジウム2024<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2684
「司会の吉見氏はアーカイブを地域に根付かせる重要性を「祭り」に重ね、文化の継承こそアーカイブの重要な仕組みではないかと結び」
・E2685 – Z世代・ミレニアル世代の図書館利用と読書事情(米国)
https://current.ndl.go.jp/e2685
「米国デジタル公共図書館(DPLA;E2188参照)が運営する図書館向けの電子書籍販売サイト“Palace Marketplace”(E2432参照)で、Amazon PublishingやAudibleのコンテンツへのアクセス権を購入できる」
・E2690 – 「JATDT舞台美術作品データベース」の公開とその意義
https://current.ndl.go.jp/e2690
「終戦直後の舞台美術家は、沢山の資料・書籍を残してきた。しかし、約30年前、当時大学生であった筆者は、大学の図書館以外でこれらの情報を探し出すことが出来なかった。現在は教職に就いているが、学生から、「舞台美術に関する情報がない」「どう勉強したら美術家になれるのかがわからない」「調べてもほとんど出てこない」と常々言われてきた。インターネットは進化したが、アナログ要素の多い舞台美術は、この30年間あまり進歩してこなかったように感じる」
・E2692 – 図書館を未来につなぐ江北図書館の活動<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2692
全編勉強になる話
・E2693 – 京都の文化と生物多様性:標本のデジタル化の意義<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2693
・E2695 – 「これからの地域資料データの継承・共有を考える」<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2695
・E2698 – 加西市立図書館における「加西STEAM」への取組
https://current.ndl.go.jp/e2698
「STEAMのA(芸術・リベラルアーツ)を重視することを心がけてきた。それは、図書館のイベントだけでは本格的な技術や知識を習得することは難しいため、できるだけ感性に訴えかけられる内容にし、一度の機会でも印象に残るようにする」
「家庭でも学校でも満たすことのできない好奇心を満たせる場所が必要なのではないか。そうした要求に応え、「ここにくれば面白いことができる」という場所でいられるように」
・E2699 – データ再利用性と論文アクセス性の向上に向けた奈文研の取組
https://current.ndl.go.jp/e2699
奈良文化財研究所・高田祐一
「奈良文化財研究所(奈文研)では、2024年1月に「文化財データリポジトリ」を、また同年3月に「文化財オンラインライブラリー」を全国遺跡報告総覧(以下「遺跡総覧」)のウェブサイト内で公開した」
「調査や論文を単位とするデータセット(調査時の計測データ、写真や論文に掲載する図面、3次元データ等)を登録する」「3次元データをそのまま扱うことで、情報の欠落なく貴重な調査成果を新たな研究観点で再利用できる」「各データは、個別に利用ライセンスが設定され、ダウンロードできる」
「文化財オンラインライブラリーでは、論文を掲載できる。文化財データリポジトリに登録したデータセットを読み込むかたちで、論文にデータを利用できる」「PDF形式ではなくWebページ化することで、検索エンジンから劇的にアクセスされやすくなる」「ウェブページにて公開することで組版作業は不要になる。また登録作業がウェブ画面で行われるため、組版等のDTPスキルがない人でも登録が可能になる」「データごとにID管理するため、データ自体への引用を可視化できる」
・E2700 – 英国図書館へのサイバー攻撃に関する報告書
https://current.ndl.go.jp/e2700
「早期に従来の状態に戻すこととセキュリティ向上のための変更との間に生じる齟齬のリスク、技術部門のスタッフの人員不足等のリスク」
・E2701 – 第19回レファレンス協同データベース事業フォーラム<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2701
「レファレンスサービスでは、答えを探すことを中心に考えてしまいがちであり、それはAIを利用する際にも同様である。しかし、「学ぶ」というのは「答えのないこと」を追究することであり、レファレンススキルについても、そうした「分析」にまで踏み込んだスキルが求められるのかもしれない」