『春の画』を観たメモ

 ドキュメンタリー映画『春の画』、2回目、トークショー付き、@出町座、を観てきました。

 ドキュメンタリー映画『春の画 SHUNGA』公式サイト
 https://www.culture-pub.jp/harunoe/
 
 縁あってちょっとだけ関係がありまして(ウォーリーを探してください)、だから言うわけでもないんですが、まず画がものすごく美しい、画質がいい(映画を見慣れてないので相場がわかりませんが)のと、とらえ方がいい。ナレーションもテロップもないので、すごく観やすい。それでいて、インタビュー中心なんだけど、ナレーション・テロップ無しでぜんぜんわかりやすい。春画抜きにしてでも、そのあたりで話題になってほしいなと。

 そもそもを言うと、自分は実は春画ってだいぶ苦手なたちで、該当部分の直接的でどぎついのが特に、業務上の必要でその絵面をマジマジと凝視しなきゃならんみたいなのはだいぶ精神削られながらやってるんですけど、ただそういう絵面を直接ではなく、経緯とか周辺とか技術取り扱いとか読み解き分析のようなことが語られているこの映画の話は、非常に興味深く延々と聞いてられるなと、トークショーもあと倍は聞けたなと、で、聞きながら、該当部分はピントずらして見てたりして、あっという間の2時間+1時間でしたね。
 該当部分以外なら自分の興味が延々続くのは何故なんだろう?ということをつらつら考えてたんですが、春画が持ちそなえているのが”性”や”歴史“や”芸術“だけでなく、どれも”文芸“だから、なんだろうなと思い至りました。(注:それは絵詞の有無とかいう問題でないです)
 文芸。どの春画も文芸が含まれ、どんなに瞬間的でも”物語“が描かれ、ていう。しかも、どれもインディーズな文芸性、それは多分規制をかいくぐっての存在だからなのかなと。春画の上で解放されていたのは性だけでなく文芸性だったんだなと。
 egamidayさん文芸大好物なので、春画の話聞くのおもろいの多分それだと思います。
 でも、浮世絵全般文芸性あるはずだけど、春画ほどかと言われるとなんか違うので、そこは謎です。

 なお、おもろいのはこっちの『春の画』のほうです。