今日の「CA読み」メモ・大蔵ざらえ: フードアクセス、受刑者一人あたり10冊、大学図書館は研究者の併走者 他

・E2589 – 高齢者等の見守りも行う国東市「グリーンバッグサービス」
https://current.ndl.go.jp/e2589
「本の宅配以外に何か出来ることは無いだろうかと国東市広報アドバイザーに相談し協議した結果、利用者宅を訪問する際に見守り活動ができるのでは…利用者宅へ訪問した際、生活の状態や様子をチェックする簡単なリストを新たに作成し、何か不安や異変があれば関係各課と連携する」

・E2590 – 宮古島市総合博物館「博物館浴でリラックスしよう!」
https://current.ndl.go.jp/e2590
「個人鑑賞後…博物館浴のリラックス効果がうかがえる」
「展示解説とグループ鑑賞後…「鑑賞対象や時間が固定されていて自由に鑑賞できない」、「各展示室でのパネルの文字数の違いによる読み飽き」、「90分以上の滞在時間からの疲れ」」

・E2600 – デジタルアーカイブ情報交換会in五所川原<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2600
「NDLへのデジタルデータの寄贈要件や寄贈データの作り方などについて相談した結果、NDLへ新聞デジタルデータを寄贈し、国立国会図書館デジタルコレクション(以下「デジコレ」)に収録」

・E2602 – 図書館とFood Justice:北米の都市図書館協議会による報告書
https://current.ndl.go.jp/e2602
「フードアクセスをめぐる問題は、経済的理由から郊外のスーパーで買い物をすることが困難な低所得層に不利で、かつ米国では人種間の格差とも重なる」
「米国の公共図書館の15%はフードデザートに位置しており、コミュニティの食料安全保障におけるニーズは高い」

・E2605 – デジタル社会と子どもの読書に関するシンポジウム<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2605
「紙やデジタルでの読書について大人が持っている先入観にとらわれず、子どもの声を重視した取り組みが重要である」

・E2606 – 国立アートリサーチセンター設立とその情報資源部門の取組
https://current.ndl.go.jp/e2606
「『日本アーティスト事典』(仮称)構想」
「海外でリサーチに携わる人にとって、日本のアートに関するレファレンスツールが十分に提供されているとは言い難い。なかでもアーティストについての情報は重要だが、日本の人名事典は欧米水準のそれと異なり、あくまで人物に関する解説本文が中心で、調査を進める手がかりとなるような参考文献等の情報を欠いていることが多い」「そこでNCARが取り組むことにしたのが日本のアーティストに関する総合事典の作成である」

・E2607 – 受刑者への図書館サービスに関するガイドライン(第4版)
https://current.ndl.go.jp/e2607
「収蔵数の目安として、書籍は受刑者等一人あたり10冊程度」

・E2611 – 2023年東アジア研究に関する国際会議<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2611
 今年3月ボストンでの諸会議の報告ということで、「Tools of the Trade : The Way Forward」「CEAL年次大会」「NCC公開会議」の3本を、ざっとさらう感じで。
 「上海図書館の発表では、ChatGPTや音声合成技術等を駆使して作成されたLiu Wei副館長の動画が上映され、会場には驚きのざわめきが広がった。」

・E2621 – 小規模OA出版社の持続のためのガバナンス:COPIMの取組から
https://current.ndl.go.jp/e2621
「OAを標榜して始められた革新的な取組が、大手の商業出版社に取り込まれ理念が換骨奪胎されていくのを私たちはこれまでいくつも見てきている。本来自由であるはずの出版を多様なまま維持するためには、安定的な収支モデルや技術開発だけでなく、ガバナンスの地道な整備も重要である」

・E2625 – 定有堂書店「読む会」の展開:街の読書運動の可能性<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2625
「学校を出て以降は、自ら学ぼうとしなければ学ぶことはできない。今までの自分から少し背伸びをすることが大人の自己教育であり、「読む会」は共同的な自己教育の場である」

・E2628 – 米国の州立公文書館が電子メール保存に向けて「準備」中
https://current.ndl.go.jp/e2628
「ガバナンスの面からすると、膨大な量の電子メールの保存を実行可能なものとするには、国立公文書記録管理局(NARA)で導入された「キャップストーン」(Capstone)アプローチにならい、メッセージの内容ではなく、役職にもとづき保存対象のアカウントを選定する方針が望ましいと整理されている」
「翻って、日本の行政文書については「電子メールの選別及び手順に関するマニュアル」等で内容にもとづく選別方針が示されており、米国の方向性とは異なる。これは官僚制のあり方や公文書制度の位置づけの違いを反映しているのかもしれない」

・E2635 – 読書のまち・愛荘町でMLAの未来を考える<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2635
「愛荘町でも、2022年度に教育委員会が小学生対象の地域読本を作成し、電子媒体でのみ発行した。しかし、制作を委託した企業との契約上、利用対象が町内の小学生と教員に限定され、愛荘町の地域資料であるにも関わらず町立図書館の利用者が利用できない事例があった。」

・E2638 – データ駆動型人文学の推進に向けたラウンドテーブル<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2638
「学習・教育の場だけでなく、研究の場を研究者と大学図書館とでどのように作っていくかが鍵になる。大学図書館は研究者の支援者ではなく併走者であって欲しい」

・E2640 – 湘南工科大学附属高等学校の新図書館「HABITAT」への想い
https://current.ndl.go.jp/e2640
「2020年からは、生徒の代表である図書館大使を中心とし、「他にはない魅力的な図書館」を創ることを目指し、計4年間にわたる議論を重ねた」

・E2642 – 世界に羽ばたくKブック:韓国政府による作家・出版社への支援
https://current.ndl.go.jp/e2642
「生産拠点を支えることは出版業界全体を持続可能な産業にするという考えのもと、中小出版社、電子出版産業、地域書店への支援を重視する」
「文章で自己表現したいと考えるMZ世代(ミレニアル世代とZ世代の総称)のために、誰でも容易に本を出版できる出版体制を目指す」
「韓国内外の図書交流イベントや出版ビジネス関係者向けの輸出相談会をとおして、海外読者層の獲得を図り、Kブックの輸出を推し進める
潜在的な市場を抱える南米や中東など17か国を戦略地域と定め、各地域に合わせた翻訳・出版支援をする」
「新人作家が安心して作品制作に取り組める公正な創作環境を確保する」「公正な契約を結べるように分野別標準契約書を設定する」

・E2648 – 第19回電子情報保存に関する国際会議(iPRES 2023)<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2648
「アナログ資料と比べた場合のデジタル資料固有の「価値」は何かという論点をめぐって、過去の類似の議論ではデジタル資料の経済的な価値やコストをベースとした検討に傾きがちであったことを指摘し、より広い見地からの考察が必要である」

・E2650 – ユネスコによる教育・研究における生成AI利用ガイダンス
https://current.ndl.go.jp/e2650
「人間の主体性の保護という点で、生成AIを採用する際の考慮事項として、学習者の学びに対する動機づけの保護や、研究者・教育者・学習者による生成AIへのフィードバックの活用」

・E2652 – ロービジョンケアと読書バリアフリー<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2652
「ロービジョンケアに関わる職種は医療に限らない。イベントの参加者からも「関係がないと思っていた職種にも接点があることに気付いた」という声があった」

・E2653 – 高知こどもの図書館のあゆみ
https://current.ndl.go.jp/e2653
「こどもが図書館に通える環境を残したい、と考えた市民の活動によって、高知県が場所を提供しサポートする官民協働の図書館として、当館が設立された。この私設公共図書館の運営費は、当館の趣旨に賛同する会員からの会費や寄付を中心とした自主財源でまかなっており、自立性の高い運営を行っている」
「こどもの本を必要としている誰にでも情報を届けられる場としての「行けなくても訪ねられる図書館」」
「本との出会いを楽しむきっかけとして、見る度に発見や楽しさがあるような、本の紹介コンテンツの発信」

・E2654 – 米国化学会によるエンバーゴなしのグリーンOAをめぐる動向
https://current.ndl.go.jp/e2654
「ほとんどの編集・査読作業は学術関係者が無償で行っていること、また出版にかかる様々なコストは既存の購読料で賄われていることを考えると、この追加料金は出版料の「二重取り」であり、正当性に根拠がないと指摘」

・E2655 – 「「デジタルアーカイブ活動」のためのガイドライン」の思想
https://current.ndl.go.jp/e2655
「それは「デジタルアーカイブ」という言葉で示すものが、単にデータベースそのものやそれを構築している主体のみならず、より多様なものとして捉えなければならないというものである。その考え方を明確に示すべく、ガイドライン全体を貫く考え方を示す用語として、「デジタルアーカイブ活動」を用いることにした。これにより、ガイドライン全体がアーカイブ機関による構築や連携を超えた、「個人の日常の活動」までをその対象とすることを目指した」

・E2659 – 第32回京都図書館大会<報告>
https://current.ndl.go.jp/e2659
 電子書籍、必死でやんないと、無理かと。

今日の「CA読み」メモ: AIリテラシー、OAバトル、オスロのデジタル研究センター 他

●CA2051 – オンライン資料収集制度(eデポ)の10年のあゆみとこれから / 原 聡子
https://current.ndl.go.jp/ca2051

 寄席必須教材。

「当初は納入が低調であったため、2013年から2016年にかけて、学協会や一部の民間企業がウェブサイトに掲載しているオンライン資料の洗出し及び納入の依頼を行い、学協会の機関誌や会報・通信、民間企業の事業報告書や株主通信、技報等を多く収集した」
「メタデータ作成において、毎日のように前例のない事態に直面している」

●CA2052 – AI時代のアルゴリズム・データリテラシー教育の必要性 / 坂本 旬
https://current.ndl.go.jp/ca2052

 AI問題の何が問題かが、よくわかる、とてもよくわかる、解説。

「アルゴリズム・データリテラシーとは、コンピュータの動作の仕方やアルゴリズムがAIに作用する方法を理解することであるとした上で、AIは学習データに依存し、常に正しいとは限らず、バイアスが生じるといった倫理的問題を含んでいることを理解すること」
「「データの処理は、特定の社会的・文化的前提に基づくカテゴリーや規範に依存」しているため、「データフィケーションは政治的な意味合いを持っている」…つまり、企業や政府はデータフィケーションを権力行使のためのツールとして活用することができる」
「情報リテラシーもアルゴリズム・データリテラシーもともにメディア情報リテラシーやデジタル・シティズンシップの一部である」「発信者や受信者の社会的文脈を意識することである。とりわけ社会的文脈において周縁化されがちなマイノリティの立場を理解し、AIのアルゴリズムのバイアスが社会にどのような影響をもたらすのか考えること」

●CA2053 – 初年次生のためのリーディング学習から見えてくる、大学図書館による学習支援の可能性 / 杉谷祐美子
https://current.ndl.go.jp/ca2053

「現在の学生の学習環境に合わせて、特定の科目だけでなく大学4年間にわたってリーディングのアウトプットを蓄積できる効率的・効果的な方法の開発を大学図書館に期待したい。」

●CA2055 – 動向レビュー:即時オープンアクセスを巡る動向:グリーンOAを通じた即時OAと権利保持戦略を中心に / 船守美穂
https://current.ndl.go.jp/ca2055

 OAバトルがよくわかる解説。

「即時OA政策は、欧州の研究助成機関の有志団体であるcOAlition Sが2018年9月に「プランS」という名称でコンセプトを打ち出し…G7の科学技術大臣コミュニケに即時OAの方針を盛り込み、同様に、この方針を推進する」
「日本の政府案では「2025年度より新たに公募する競争的研究費を受給する者(法人を含む。)に対し、論文及び根拠データの学術雑誌への掲載後、即時に機関リポジトリ等へ掲載を義務づける」という強い表現がされており」
プランSでは、中小規模の学術出版についての現状調査も行い、これらが極めて多様であること、多くの場合極めて脆弱な体制のもとに運営されていること、論文の出版基準なども十分ではないことを見いだし…中小規模の学術出版の底上げを図ろうとしている
「学術雑誌の設定するエンバーゴ期間を乗り越える手段として、「権利保持戦略」を編み出した。権利保持戦略とは、論文著者が、自身の論文の利用条件を、出版社への「著作権譲渡より前」に指定(prior license)することにより、自身も含めて、論文を自由に公開、再利用等をできる権利を保持」「研究助成番号**により、研究助成を全部又は一部得ています。このため、論文著者はOAを目的として、本論文投稿により派生する全ての著者最終稿に対し、CC BYライセンスを付与しました」「陰で多くの嫌がらせが、論文を投稿する研究者に対してなされるようになった」
「教員が研究助成の条件と出版社との出版契約の条項との間で板挟みとなり、学術出版における著作権譲渡の考え方に対して問題意識が芽生えた」
「「二次出版権」を法律に規定し、…出版社への著作権譲渡等が行われていたとしても、公的助成を得た研究成果については、論文著者が自身の論文を公的リポジトリ等においてOAで登録できる権利
そもそも、慣用的に行われている出版社への著作権譲渡がおかしい

●CA2056 – 「ユネスコ公共図書館宣言2022」:2022年版に至る歩みとその活用 / 永田治樹
https://current.ndl.go.jp/ca2056

 これは単に「理念の看板」扱いして終わるんじゃなくて、もっと議論されるべき、という意味での大事な踏み台のような記事。

「「IFLA-UNESCO 公共図書館宣言 2022」は(1994年版と比べ)…「持続可能な開発」と「知識社会における図書館」という新たな観点の追加が行われている」「これに加え2022年版で際立つのは…社会的包摂の重要性の強調である」
「わが国においては、宣言が…図書館情報学のテキストブックには引用されてきた。しかし、図書館現場でのアドボカシー活動はさほど定着しているとはいえず、一層の努力と果敢な活動戦略が望まれる」

●CA2057 – 公共図書館と大学の連携事例の一考察 / 渡部幹雄
https://current.ndl.go.jp/ca2057

 タイトルが「公共図書館と大学」であるにせよ、大学図書館の立場は?という気がする。
 事例もあまり言及されてない。理論的考察的な文章が多く大切なことを言っていることには違いないけど。
 ラストの参考文献一覧に番号を付与して、本文中の該当箇所に指示しておくだけでも、まだだいぶちがったと思う。

●CA2059 – オスロ大学図書館のデジタルサービス / マグヌスセン矢部直美
https://current.ndl.go.jp/ca2059

 書いていただきました、ありがとうございます。

「オスロ大学のDigital Scholarship Centre(DSC)」
「拠点としてDSCを冠した一室を人文社会学図書館内に設けたが、活動は同館内だけに留まらない。学内外のデジタル手法を支援し広げる様々な活動ネットワークに繋がっており」「大学全体からそれぞれのスキルを持った研究者や学生も特定の訓練を受けてインストラクターになって参加」
「図書館内外の特別コレクションのデジタル化を支援する」「これは写真や手記資料などのアーカイブ資料や貴重古書、3Dの博物館資料のデジタル化データなどの登録を可能とするデジタル化することが望まれているがその適切なデータ保管場所がない場合に提供されるもので、スキャナーから直接Alvinに接続できるワーキングスペースを同館内に用意し、データの登録や利用指導、援助を行っている」
学術デジタル手法支援に関わることは、従来情報リテラシーに関わってきた図書館の役目とみることは自然

202403us シアトル日記その2 : 旅情&旅行事務編

 2016年3月以来、8年ぶり3回目のシアトル。
 その旅情と旅行事務その他についてです。
 例によって、仕事で行ってるので、旅情のほとんどは食事と街並みと交通とかになります。

●旅行事務
・前回(https://egamiday.sakura.ne.jp/egamiday3plus/20240224/188/)の旅で、10年以上使ってきた行商人スタイルの大きめキャリーバックパックの車輪がとうとう割れてしまい、新しいものを調達しなければならなくなったのですが、前回同様に自立性は弱いがコロコロも背負いもできるリュック型にするべきかどうか検討するも、いや、周遊型旅情用の小さめキャリーならまだしも、滞在型出張用の大きめキャリーにもはや背負いの機能を求められるようなご身分の年齢と身体ですか、と。そんなもの無理に背負いなり片肩掛けなりして、幾十肩をまた発症してしまうようでは元も子もないので、観念して角形四輪の自立性の高い一般的なキャリーケースにしたところ。
 ……ちょっと押すだけでスゥッと進むし、手を離しても倒れないから両手使えるし、え、なに、めっちゃラクラクなんですけど!? みなさんふだんこんなラクチンな思いしてたんですか!? っていまさらのように感動してたという。

●往路
・往路は、伊丹→羽田→シアトル。
・雨の中を阪急で伊丹へ向かおうとしたところ、駅まで来たところで運行止め・再開未定とわかり、わりと余裕かましてたので一気に焦ってしまい、私の頭の中の西村京太郎が「急遽のリムジン」(京都駅発)を選択。実はいわゆる空港行きリムジンバスの類を初めて使ったのですが。
 ……え、なに、めっちゃラクラクなんですけど!? (但し、めっちゃ空いてたため)
 結果、早めに伊丹空港に着いて、なんなら一便前のに乗せてもらえたという。
・伊丹空港にて、機械でセルフチェックインしようとすると、「対面カウンター行き」を命ぜられ、めんどくさいなあと思ってカウンターに行ったら、なんかわりといろんな質問されて、結構長いことなんか入力してはったんで、あ、事前情報入力的なことができてなかったんだな、という旅行事務反省。
・空港のようなサービスの標準化が進んでいる場所へ行くと、Pitapa民は水ひとつ買えなくなる、というあるある。
・濃い茶というライフライン。
・数日前に航空会社(Delta)から来てたメールに「あなたの国際線ではWifiが使えません」と書いてあり、マジかと思って大量のKindle本と持ち出し番組を用意。なお、本当に使えなかったかどうかは、結局試さなかったので不明。
・さすが、東京-シアトル間ともなるとフライトが8時間とかしかなくてめっちゃ近い。ていうか、予定より1時間くらい早まってる。
・Deltaは55のGにしくはなし。Cはフェイク。ただし本機に限る。
・機内食は、まめや芋を野菜とみなしてる土地柄の夕食(ただし豚肩ロースは優秀)と、ひと口でやめた謎パン朝食。

・結局眠れるわけもなく、だましだまし、かき集めて2時間くらいうつらうつらしたくらいで、日本時間12時前に叩き起こされ、現地時刻朝9時過ぎに着陸。
・入国審査所にて。数人ほど前の方にいた留学っぽい日本人女性が、やたらあれこれと質問され説明させられて何度もスマホとか書類とかを見せたりを延々やってはったので、気の毒だなあと思いながらこっちもドキドキしてたら、自分が当たった審査官がバディを組んでの研修中かなんかだったらしくうすらにこやかで、AASの名前を出したら「あーはいはい」という反応で、「What do you do?」(この質問がいつも苦手で、職業を聞かれていることにしばらく気づかない)に「ライブラリアン」と答えるとバディの先輩の方がむしろわからないのを優しく教えたりしてて、で、さらっと終わった。一方その頃、留学っぽい日本人女性の問答はまだ終わってなかった、気の毒だ。
・延々駅まで歩いて、鉄道で市の中心部へ向かう。
・シアトルの市内交通で使えるICカードを「ORCA」と言うのですが、2016年訪問時に買って持って帰ってたのを、試しに持ってきたら、もちろんちゃんとそのまま使えて、しかも5ドルちょっと入ってた。1ドル110円くらいだったころのやつなので、200円くらいもうけた。ただし、デイパスの入金をして終わったつもりでいてタップしてなかったため、車内検札でイエローカードを切られた、危ない危ない。

●宿
・まずシアトルの(いやたぶん全米全世界の)ホテル代相場が高騰しており、どこをとっても泊まれやしないという中で、それでも許せる価格帯で、会場から遠すぎず、コンロはなくても電子レンジと流しがあって、何よりバス停が真ん前でかつ土地勘があるのが安心というので、前回とまったく同じホテルを選択したのですが、相場高騰と円安と何だかのせいで、前回(2016年)と同じ泊数なのに倍ほど払うことになった。支給される宿代は定額なので当然足りず、いろんな財布がふっとんだ計算になった。マジでどうにかしてほしい>定額制。
・往路の機内でほとんど寝てない朦朧とした身体だったので、アーリーチェックインさせてもらえたのは幸運の極みだった。おかげで多少は回復した。ただしそのせいか、中庭側の部屋だったはずが道側(後述)の部屋だったんだけど、まあ、もうええわ、だった。
・そのかわりというか、上階の足音や隣室の水音が結構聞こえるし、隣室の会話もまあまあ聞こえるし、隣室のいびきまでもがまあまあ聞こえるし、どんな宿へ行こうが旅に耳栓は必須なんだなと悟った。なかったらほんとに眠れてなかったでしょう。まあ、あっても、耳栓を通す隣室のTV音で起こされたけど。
・で、あの値段か…(つらい)。

●街-治安関連
・前回訪問時のblog記事(http://egamiday3.seesaa.net/article/436982919.html)に「こんなに居心地のいい街だったとは!」と書き残しました。そう言える街にはそう巡り合えるわけでもないです。
 なので、以下は心の痛む話になってしまうのですが。
・コロナ禍のためか経済の影響によるのか、街の治安はかなり悪くなっているようでした。これはネットの事前情報や個人的感想だけでなく、北米の他の都市から来てる人が多く口にしておられたので、そういうことなんだなと思います。
・前回訪問時もホームレスの多さには気づいていて、それはひとつの安心材料かのようにとらえていたのですが、今回はその比じゃなかったというくらいで、街中の一等地、京都の四条烏丸や四条河原町にあたるあたりには常時たむろしてはるし、そうでない通りでもだいたい誰かいはるし、歩道は汚れが染み入ってる感じになってて、歩いててたまにふわっと嗅いだことないお香のようなのを感じるのは、たぶんそういうことなんだなと。
・比較的安い小売スーパーやファーストフード店にたむろは多いようで、鉄格子やカメラや警告貼り紙やで、店内は基本のぞけない感じになってたり、何なら品がほとんど出てなかったりで、買い物しようとしてもなかなかできない。有名大型スーパーとかになると、入口でセキュリティの目を光らせてる感じ。
 ただ、数分歩くとそんなこともないスーパーがあったりして、このあたりの街の感覚は、数日滞在しただけではまだなんともわかんない。
・卵か鶏かだけど、そんな街中一等地のメイシーズもしばらく前に閉店してしまい、他にも軒並みいろんな店が閉店してしまったとかで、そういう店がなくなるとますますたむろする人がいるだけのエリアになってしまいそうなところ、最近メイシーズ跡にユニクロが入って、なのでユクニロはめっちゃ感謝されてる、ということらしい。
・特に宿所まわり、このあたりは前回滞在時も他所に比べて多い土地柄だなあと思ったのですが、やはり昼夜となく歩道にたむろしておられるので、部屋のカーテンは常時閉めておいて就寝時は耳栓。
 それでも昼間なんかは、公園や歩道で地域コミュニティの人たちが何かと出張っては人的交流する活動をおこなってるみたいなので、街をつくるのは人の努力というのはどこも変わらないんだな、って思います。
・そんな宿所に、例えば夜の会食後はどうやって帰るのかというと、一筋ずらして別の通りを行くとグッとマイルドになる、というようなtipsを教わって、即座に活用したりしてたので、やはり、街の感覚は簡単の見聞きだけではわかんないですね、先導者も本能や観察眼もいる。
・なお、市内鉄道で3駅の、ワシントン大学があるUniversity Districtのあたりは滞在エリアとして考慮してもよさそう。1駅先のCapitol Hillあたりも昼は良さそうなんだけど、夜間はどうかわからない。

●街-その他
・地元の人に、良さげな食べ物やさんや歩いて行ける距離のスーパー、安心して歩ける通りなど、さまざま情報を得る。得た情報に沿って行動してみると、確かに良い。さすが、郷に入っては郷の先達あらまほしきことなり。
・ユニオンレイク方面へ行く、あの短い距離を往復しているストリートカーの、この街における位置づけがまだちょっとよくわからない。
・なお、ユニオンレイクが市民の憩いであることはわかった。早朝散歩のうえでサンドイッチ朝食にしようとしたら、鳥さんに狙われそうになった。

・Amazon Sphere、いつでも誰でも行けるから行くといいよ!と地元の人に教えてもらい、おおそうか、音に聞くあのAmazon Sphereは街中のこんな近くにあったか、と思って空き時間にのぞきに行ってみたところが、ゲートキーパーにはじかれ、「第3土曜予約制」という新ルールを知った。うん、まあ、諸々考えれば、そりゃそうなるだろうな、と。web予約らしいが、空席など無い。まあそうなるよな。ゲートキーパーの人らもくそほど同じ説明させられてそうだったし。
・海沿いを歩いていると、海の景色(注:シアトルの海は湾)やその西日もいいんだけど、遠くに高く長く連なる雪山連峰のながめこそが、我が輩のこころなるものをわしづかみにしてくるので、あ、こっちのが好きなんだな、とあらためてわかる。富山かなって思う、富山あんま行ったことないけど。

・シアトルと言えば、マウントレーニア。キャンパスから真正面に見晴らせる堂々たる美しさ、シアトル空港駅あたりから見上げられるラスボス感なんかは、なんかあそこだけ現実離れしててファンタジー映像かなって思う。海沿いからも拝めるし、そのユビキタス感はお釈迦様か菩薩様かじゃなかろうかという。日本人的に称して「タコマ富士」というのも、まわりに高い山がいっさい無くて単独で堂々としてる感じがまた良い。


・大学へはいまはもうみんな市内鉄道で行くんだろうけど、あえて路線バスで向かうと、あの日のブロードウェイ&キャプトルヒルの記憶、あの日の湖、鉄橋、雪山の記憶が蘇ったりする。風向は明媚だし、暮らしやすそうな街なんですよねほんとに。
・3月17日だったので、セントパトリックのパレードにちょうど行き合った。ニューヨークのほどではないにせよ、ノンコマーシャル感がむしろ良いじゃないですかね。

●ワシントン大学
・ワシントン大学最寄りの市内鉄道駅は2つあり、キャンパス辺りはおおむね北から南へ下る丘状になっているので、行きは北側の駅から、帰りは南側の駅へと下ると良い、というダウンヒル理論。
・キャンパス内には桜がびっしり植わってるクワッドがあって、ちょうど咲き始めた感じのドンピシャな頃だったので、学生だけでなくおそらく市民のみなさんもたくさんいらっしゃるのでしょう、大学側も分かってらっしゃるという感じで、仮設トイレも準備してるし、インスタに上げちゃってよね!と売り込んだりもしてる(Cherry blossoms at the UW https://www.washington.edu/cherryblossoms/)。


・ていうか、こんな桜ドンピシャな時期にこの土地に来ることなんて、AASでもなけりゃなあ、と。

●その他
・時差ボケについてはまあまあの苦しまされ具合だった。
 序盤は、午前様でメール対応ののち、ちょっとお酒を入れて、かなりの夜型時間に寝付き、耳栓のおかげで5時間弱の睡眠を取れる感じ。
 中盤は、さらに遅い時間に寝付き、朝はもうぎりぎりまで。
 終盤は、むしろもう何をしても短時間しか眠れなくなってしまい、ていうかもはや帰国も近いんだからこっちの時間帯には合わせてられないという感じ。
・↑どうも米国短期出張のときは毎回おおむね似たようなサイクルになるらしい、という経験則で、これはたぶん、序盤は効いてた無理が、だんだん弱って体内時計通りになろうとしてる、という解釈な気がする。つまり、帰国日まで短ければ身体をならすべきではない(しんどいのヤだけど)。
・会食して、支払いは個々にクレジット払い、なんてことは当たり前に用意されているし、ちょっとしたコーヒー飲むだけでもチップがタブレットで仕組み化されてるの、たくましいなと思った。

●復路
・復路は、シアトル→羽田→伊丹、の予定。予定は未定…。
・シアトル空港ではとにかく眠いのでおとなしく待っているものの、ディレイに次ぐディレイの案内で一向に搭乗できる気配がない。とうとうミールクーポンがスマホに届けられたので、フードコートでカルアポークをいただいてみたものの、大味で、あのpoke丼やさんのクォリティをあらためて知る感じとなった。
・結局搭乗は3時間半ほど遅れで、しかもすぐ寝落ちしたのでそこから何時間後に離陸したのかも不明。
・たぶんそれが待たされの原因なんだろうけど、wifiどころか映画システムもUSB充電も不可という、ディレイのうえの12時間近いフライトでは死刑宣告に近い状態。ビジネスクラスのほうはさらに気の毒なことに、リクライニングも全部電力だから使えなかったらしい。
・結局、4時間遅れの19:30に羽田到着。もちろん予約済みの伊丹行きには乗れないので、グランドスタッフが待ち構えていて個別相談をするのだけど、21時発22時過ぎ着の便に乗り換えろとおっしゃるのでしょうがねえなあと思ってたら、よく見たら関空行きなのでダメだこりゃと、急いで品川経由ののぞみに切り替える。京急の中で予約を確保できて、こういうとき、pitapaで乗れるようにしといてほんとよかったねえと思う。
・結果、シアトル帰りでなぜか品川名物貝づくし飯に舌鼓を打つegamiday氏。

■食

●ポケ(poke)
・地元の人に、「ここのポケは最高に美味いから」とオススメされたのが、宿所近くの「FOB Poke Bar」というテイクアウトのお店。

 説明しよう、ポケ(poke)とは。
 簡単にいうと「ハワイ風の海鮮丼」。
 アメリカといいヨーロッパといい最近では人気らしくどこででもpokeの店を見かけるんだけど、あやうく「pork」と見間違えて、お、豚肉料理か?と思ってしまうことたびたびだったりする。

 まず、なんとなくはわかるがなんとなくしかわからないオーダーシステムにどぎまぎする。ライスを選んで、シーズニングとトッピングを選んで、プロテインを選ぶらしいけど、それぞれが何種類選んでいいかとかよくわかんなくて、何回も「anything else?」って聞かれて、え、まだ選ぶの、もうそれだけでもいいんだけどな、みたいに答えると、さっき選んだやつを3倍くらい入れてくるから、結果、ライスに山盛りの枝豆がのったような謎の丼になる、ていう。
 あと、港町シアトルとは言え日本じゃないしある程度用心したほうがいいなと思い、生のサーモンやハマチっぽいのに行きたいところを、我慢してボイルのホタテやエビにしたりしてる。(ただでさえ時差ボケ寝不足で体調は底近いので)
 紙コップに入れられる味噌汁(ありがたいが、美味いとは言わない)がタダでセルフ、ただしフタなし。
 これをワンブロック向こうの宿所まで、ゆっくり運んで帰ると、ロビーでホテルスタッフに「おお、ポケかい、enjoy!」って声かけられたりするので、定番なんだなと。

 そして、これが間違いなく美味い。
 冷めてある程度かたくても米がある程度ちゃんと美味いのがいい。
 ワサビオイルにうっすらマヨネーズ味のソース、これが米にも魚にも付け合わせにもピッタリ合うから、なお良い。醤油らしい醤油がなくてもこれだけで美味い。

 あまりに気に入ったので、2回行ってしまった。
 そして家でもつくったろうと思っている。でもワサビオイルってどうしたらいいんだろう。…ああ、そこは普通にワサビでいいのか。

●シーフードレストラン

 ミーティングを兼ねた会食で、6年前にも訪れてめちゃめちゃ美味かったとblogに書き残してた店(Elliott’s Oyster House)を再訪。
 シーサイドで風景がいいし、湾の向こう側に夕日が沈んで、さらに空と海とが濃い濃い紫になるまでじっくり暮れていく様子、なんていうのがよい。
 今回いただいたのは、基本的に牡蠣でした。

 生牡蠣は、クマモトとオリンピア。おお、あのクマモト、日本からアメリカに渡ってきて、その後日本では養殖されなくなって、でも近年復活したという。
 メインで選んだのが、「pan Fried Pacific Oysters」、料理名と説明短文からどんなのが来るかなと想像しつつ待ってると、こんな感じ。

 まず牡蠣自体の味が濃い、調味料なにも無くてもしっかり旨い。
 また薄衣でしっかりコーティングされてるから、逃げ散らかしてなくてちゃんと旨い。しかも薄いから牡蠣を邪魔してない。これをいただいてしまうと、どんなに美味いカキフライだったとしても、ああそうか、多かれ少なかれパン粉に騙されてた疑惑はあるな、と気づいてしまうのでヤバイ。学んだので、後日自宅で牡蠣をお料理する際にふまえました。
 あと、ディップソースがちゃんと醤油ベースなのが、ああわかってらっしゃる、という感じ。

 なお、立地&クオリティと物価高と為替レートと税・チップ等の社会制度その他をふまえて、それなりにマシマシのお値段であることは、考えたらメシがマズくなるのでもはや考えますまい。

●ビール&ノンアルビール
・滞在中に行けたビアバーは、Elysianというところ(外でビールいただいたのは今回これのみ)。シアトルの地元ブルワリーで、その名前の缶ビールもあちこちで売っておられる。

 せっかくなので、飲み比べセット。このセットリストも自分で選んで指定できる、さすがである。
 以下、当日のそれっぽいメモ。
 Hobby Horse ウィートのクリアなの、シンプルなさっぱり甘み
 Space Dust 一口目は一番美味いホップ苦みの濃いの、あとになるとそうでもない問題
 Hazy96 麦汁味の中にのこるねっとりした甘み
 Superfuzz ホップ苦味じゃない苦味が濃い、他に類があるかないかわからない

・スーパーや食品店でビール買おうとすると、6缶パックかロング4缶パックがせいぜいなので、旅行者かつあれこれ試したい民にとっては非常に困るのですが…、買ったけど…。
・さすが日本と違ってノンアルコールビールも本気のアメリカさん、hazyだったりwitだったりhoppyだったり。
・そしてデンバー(2019年、注:)でもお世話になった、お茶にホップが入ったというegamidayさん的に最高レベルの飲料、今回もいただきました。HOPTEAという銘柄で、スパークリングで、Citra Bomb Oneという名前のいかにもホップ爆入れしたぞと言いたげ(同銘柄比で最上らしい)な、缶。お茶はホワイトティーでさわやかな渋みに、シトラホップの苦み香りがきつく効いてて、え、これって下手なノンアルビールなんかよりよっぽどビール飲料なんじゃないですかねと。お茶商品を大量に生産してる日本企業のみなさん…日本でもホップティーぜひ…日本人の肝臓を守るため…。
・ビールもホップみが強いし、ノンアルもホップがちゃんと効いてるし、ホップティーも当然ホップなので、結果的に後半はさすがにホップ食傷気味になってた、そりゃそうである。

●スーパー
・宿所からぜんぜん歩ける距離のところにWhole Foodsがあってここが一番使い勝手がよくてありがたかった。朝食調達に来れるくらいの位置だし朝から開店してたので、朝食食べにも来た。サラダバーで、チーズ(パルメザンとブルーチーズ)、サーモン、ブロッコリー、枝豆、ミニキャベツという勝手食材が、紙箱の中で最高のマリアージュを見せた。Whole Foodsのサラダバーというインフラが健在だったことを言祝ぎたい。
・宇和島屋&紀伊國屋書店。総合アジア食材店としての宇和島屋なので、興味深い調味料や加工品の類を多数見かける、むしろ日本に欲しい。ここで缶ビールの1缶買いが可能だったの、ちょっと興味ある。フードコートは、ファーストフードでこの値段ですかそうですか…。
・購入は、スパイスティー、土産用のチョコ(めちゃくちゃ高い…)

●その他
・ミーティングランチで、野菜を食べたい&想像つかないものをあえて選んで注文した、謎の「West Coast Toast」なるもの、おそらくアボカドと卵によるものなんだろうなというオープンサンド的なものなんだけど、ポーチドエッグが、なんていうんだろう、自分の卵苦手さをあらためて思い出させてくれた感じだったので、野菜だけ食べてたという感じ。

・スーパーで安マフィン・安チーズ・安すり身サラダマヨ和え等を買っておいて、サンドイッチにして食事とする小技も発動していた。(注:「安」っていってもそれなりにお高い)
・なんせどうしたって野菜不足になるのを、冷蔵庫と電子レンジとスーパーのカット野菜があると、かなり融通の利く野菜補足作業が可能になるという。
・今回はあまりコーヒーを楽しめなかった感がある。お高いか、雑然感やたむろ感で居心地があまりよくなかったか、体調があまりよくなくて濃い珈琲を楽しめなかったか、ていうかそろそろ過度に濃い珈琲を無計画に受け入れられるような年齢の身体でもなくなってきたんじゃないかという気がする。
・なおシアトルだけに某ター某クスについては、前回堪能したロースタリーはただの押し合いへし合い場所になっててコーヒーどころの騒ぎではなく、某1号店は長蛇の列で何の場所だ的な感じで、まあ、しかたないですね。
・前回に続き再訪した、大学近くの「カフェアレグロ」は、変わらずよかった。木造の内装、あふれる左京区感、絶妙のスパイスアイスティーとトマト風味のペイストリー、あれは何回でも行きたい。

・これも前回に続き再訪した、町のドーナツカフェは、やはりだらっと過ごせる格好の場所で、そしてドーナツが美味い。生地がしっとりふわっとしてる。シナモンシュガー、メープル、レモンのクリーム云々を、ほっぺたをベタベタ汚しながら食べる。

・ちゃんとしたアジア料理レストランでの会食(シアトルど真ん中のワイルドジンジャー)。中華系もタイ系も何系もさすがにどれも美味い。

・そう、電子レンジがあればドギーバッグでお持ち帰りができる、という利点。
・あと、レストラン等でのドリンクでいう「fountain」があらわす概念がぼんやりとしかわかってない気がする。どういうカテゴリで、どういうシステムなのか、店ごとにも違いそうだし。
・パイクプレイスでのシーフードとしては、市場店頭でイートinできる白身魚フライバーガーという、美味しくないわけがない。あと揚げたての焦げポテト。あと天命。

・宿のとなりに「ビスコット」という、たぶんビスケット生地で卵やソーセージなんかをはさんで食べる、という感じの有名店らしくて、スマホで予約せよという感じのことだったのでなんかよくわからずに前日の夜に注文したら、いや、店頭で待ち時間確認したうえで注文せよということらしく、なんやわからんまま翌朝行ってみたら、ワオ、あれマジ注文だったのね、的な感じでちゃちゃっと作ってもらったという感じだった。…ああそうだそうだ、この国って「仕組みはあってもそれに頼ることなく、コミュニケーションで解決するのが先」(すなわち日本と真逆)という行動様式の土地柄だったわ、と久しぶりにようやく思い出したところで、最終日の朝だった。なお「ビスコット」は、生地は重くて食べ応えがあり、具は美味く、そして謎の付け合わせが謎すぎて謎だった(グリッツ、要するにポレンタらしい、トウモロコシ粉のおかゆ)。

■図書館等

●ワシントン大学中央図書館

・3度目の来館ですが、さすがの荘厳建築。
・ふんだんな書架フロアは健在。
・でも館内に学生が居なさすぎてびっくりしている。コロナ? デジタル化? それか何かの日だったのかな?
・「ファミリースタディールーム」というお子様プレイエリアみたいな囲い閲覧室があって、おっ、と思った。
・知らんブックスキャナ機械もあった、要チェック。

●タテウチ東アジア図書館




 メモ:リノベ、展示スペースの効果、伊藤博文軸発見、ただのり。

●シアトル公共図書館
@8863
 ここも3度目の再訪。
 街がそうなので、もちろんここもで、1階ロビーは「そこが私の寝床でございます」状態。
 つまり『パブリック』は決して戯画ではない。だからこそ、あそこで問われていたことが何か、ちゃんと考えないといけない。

●アジア美術館
 空き時間を利用して。
 外から中の様子が見えるコンサベーションセンターの畳部屋というのが良い。その前で腰掛けて紹介ビデオを見られるの、いいしつらえですね。

●その他
 紀伊國屋書店は、変わらず。

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